歯科衛生士コラム㉒
2019年6月4日
こんにちは今回はエナメル質減形成についてお話します。
エナメル質とは体の中で最も硬い組織です。
乳歯と一部永久歯(前歯と6歳臼歯)は赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間から作られます。胎生7週頃から歯が作られ始め胎生14週頃から石灰化が始まります。この歯が形成される時期に何らかの原因(お母さんの体調や栄養状態、ホルモン異常などが原因となり表れるのではないかと言われている)でエナメル質がうまく形成されないことがあります。このエナメル質の形成障害によりエナメル質の下の象牙質が露出して茶色や黄色の歯が生えてくることがあります。これをエナメル質減形成といいます。
また、前歯と6歳臼歯以外の永久歯がエナメル減形成になる原因としては
局所的原因:乳歯の虫歯がひどかったり、外相を受けた場合
全身的原因:乳幼児期の全身的な病気、栄養障害、ビタミン不足
です。
エナメル質減形成は歯質がかけていたり、石灰化が不全な為、虫歯になるリスクが高く、また一旦虫歯になると進行が早いです。
・ご家庭でできる予防対策→ブラッシングと低濃度フッ素の歯磨き粉や仕上げジェルを使う
・歯科医院での処置としては→軽度の場合は定期検診及び定期的に高濃度フッ素塗布で虫歯になってしまったり、重度の場合は虫歯治療や神経治療を行います。
エナメル質減形成なのでは?と思ったら早めにご相談ください。
歯科衛生士コラム㉑~母子分離 3歳未満~
2019年5月13日
こんにちは、歯科衛生士の青木です。
今回は母子分離のお話です。
言葉だけを聞くと冷たい・嫌なイメージがあると思いますが、母子分離には自立心を育てていく目的があります。
まずは、0、1、2歳のお子さんはまだまだ理解力はありませんし歯科は恐怖でしかありません。お母さんと一緒にいることで安心感を与えながら今後一人でできるようにトレーニングしていく期間になります。
ここでは無理をせず、ひとつひとつ行うことに対して言葉をかけながら3歳になったときに一人でできるようにしていきます。
歯科衛生士コラム20〜乳歯のCR、インレー〜
2019年5月7日
乳歯の虫歯への処置法
前回までに虫歯予防のフッ素、初期虫歯のサホライドのお話をしてきました。今回は虫歯になった場合の処置方法をお話します。
・コンポジットレジン修復法(CR)
コンポジットレジンは、型をとることなく、お口の中で直接、削った部分を埋めていきます。そのため、虫歯のみを削り健康な歯はほとんど削らずに済みます。また金属とは違って歯に近い白色で治すことができます。金属アレルギーの心配もないです。ただしプラスチックなので、噛む力の強い所や破折の可能性があるところには使えません。
・インレー修復法(INLAY)
インレーは、虫歯部分を削り適当な形に窩洞を作って、それに適合する形態の固形修復物を技工的に製作してはめこみセメントで固着させる方法です。噛む力の強い奥歯に用いられます。
どちらの場合も、子供は唾液が多く、また大人で用いられる様な防湿(ラバーバム)もできないため、治療中に唾液が入りやすいので、CR、インレーが乳歯の場合は脱離しやすいので治療後の経過観察はしっかりしていきましょう。また、脱離した時にはすぐに歯科医院で治療しましょう。
歯科衛生士コラム19〜シーラント処置〜
2019年4月9日
こんにちは。
歯科衛生士の青木です。
今回はシーラント処置のお話です。
シーラントとは奥歯や前歯の溝をプラスチック樹脂の一種で一層埋めることによって、虫歯を予防する方法です。
主に生えて間もない6歳臼歯や乳歯の奥歯に行います。
生えたばかりの歯は表面が未成熟で弱く、その後、唾液中のカルシウムなどを吸収して年月とともにだんだん強くなっていきます。
Drの治療と違い、削って詰めるものではないので取れやすいですが取れたら詰め直しが可能です。
保育士コラム 17〜焦らないトイトレを〜
2019年3月25日
こんにちは保育士の伊藤です。
トイトレについて色々お話しさせて頂きましたが、トレーニングが
順調に進んでいてもパンツにした直後に一時的におもらしが多くなることがあります。
精神的に緊張するのかもしれません!
ですがこれはオムツをはずした1ヵ月くらいの間に、よくおこることです。
トイレでできていたのにどうして?と不安になってしまうお母さんもいるかと思いますが、そのうちに元に戻ります!!
なので失敗が重なったとしても叱らずにパンツが汚れたことをお子さんが教えた場合、優しく声をかけてすぐパンツを取り替えて清潔感を体験させてあげて下さい。
トイトレは地道なトレーニングの積み重ねです。
決して焦ることなくお子さんもお母さんも安定した心で進めて下さいね!
歯科衛生士コラム18〜サホライド〜
2019年3月23日
こんにちは⭐️歯科衛生士の吉田です。今日はサホライドについてお話します。
サホライドとは、虫歯の進行を抑えるたむの薬で主成分は(フッ化ジアンミン銀)です。虫歯に直接塗布していきます。ただし、サホライドが用いられるのは、初期の虫歯に限られます。
(サホライドとフッ素の違い)
サホライドとフッ素は共に虫歯対策に役立ちますが効果が違います
・サホライド→殺菌作用 虫歯の進行をふせぐ
・フッ素→歯の再石灰化を促進させる
歯質を強くさせる
酸の生産を抑え虫歯になりにくくする
つまり、サホライドは「出来てしまった虫歯」の「進行を遅らせる」働きがあるのに対して、フッ素塗布は「虫歯になっていない歯、またはごくわずかに虫歯になりかけている歯」に対して、「虫歯にならないように予防する」作用があるのです。
(サホライドのデメリット)
サホライドを塗布すると、虫歯になっている所が黒く変色します。
歯磨きでも取り除く事が出来ないので、少し年齢が上がってきて見た目を気にするお子さんなどは抵抗を感じるかもしれません。
サホライドは、しっかりと歯磨きをすることが難しいために虫歯になりやすい方や、長時間歯医者さんで治療を受ける事が難しい乳幼児や、寝たきりになってしまった高齢者などにおすすめの治療です。には乳歯の虫歯の進行を抑えるために使われる事が多いです。
保育士コラム16 〜遊び食べの対策〜
2019年3月18日
こんにちは。保育士の吉川です。
今日は1才〜1才半頃のお子様に多い『遊び食べ』についてお話ししたいと思います。手づかみ食べを覚え、自ら食事をすることに喜びを見い出したこの年頃のお子様方。まだ食べることに意識があるというよりは、食べるものそのものに意識があります。
食事の途中で丸めてみたり、つぶしてみたり。スプーンやフォークでさしてみたり…
この行動は大人の私たちにとって悩みのタネでもありますよね。
そこで、その「遊び食べ」をやめさせるための対策なのですが、まずは受容することが大切です。
遊び食べをしているお子さんの姿を「それはうどんだよ」「ごはんだよ」などと食品の名前を言って受け入れてあげてください。
『これは食べるもの』と認識できるようになれば、遊び食べが少しずつ落ち着いてきます。それでも、状況が変わらなければ食事を切り上げてみましょう。
ただし、ここで重要なのが「おしまいにしようね」という代弁とともに必ず食事を終わらせること。
そう自らが体感することによって食事のマナーは身についていきます。
この悩みがなくなるのは 大体2才半頃かと…
気長にこの対策を行いながら、お子さんの食事に付き添ってあげてくださいね。18
保育士コラム15〜トイトレの進め方〜
2019年3月12日
トイレットトレーニングは
①歩けて言葉が話せる
②排尿と排尿の間があいてくる
という二つの条件が整った時にスタートラインに立ったと言えます!とお話しました。
この段階へきたら、お母さんは子どもの排泄リズムをつかむように気を配り、おしっこの間隔が一定時間あいた時を見計らってトイレに連れて行くか便器に座らせてみます。
しかし便器に座らせても必ずしもおしっこをしてくれる時とは限りません!
ですのでたまたまトイレや便器でおしっこをした時は、
お母さんが「おしっこ出たね」
と声をかけてたくさん褒めてあげることが大切です。
また便器に座るのを嫌がったら無理じいはしないことです。
この時期の子どもの様子に気を付けていると遊んだり動いている途中で急に立ち止まってじっとしたり
変な顔をしたりもじもじしたりすることがあります。
どの子も同じ様子をするわけではなく、様々な形でサインを送ってきますが、
こうしたチャンスを上手く捉えて便器に根気よく連れて行くようにすることが大切です!
歯科衛生士コラム17〜生まれつき大人の歯がない〜
2019年3月1日
こんにちは😃
歯科衛生士の加納です。
今回は生まれつき大人の歯がない場合がある、
ということについてお話します。
歯科では『先天性欠如』と言います。
原因は明らかではありませんが、
現在10人に1人の子が先天性欠如があり、
上下ともに中央から数えて2番目、5番目の歯に
みられる事が多いです。
乳歯は下から大人の歯に押されることで乳歯が
抜けますが、押してくれる歯がない乳歯は
そのまま残ったままになります。
ですが乳歯はだいたい20〜30歳前後で
抜けてしまうことが多く、そのまま放置すると
歯並びや噛み合わせが崩れてしまいます。
30歳頃に初めて先天性欠如だと気づく方も
中にはいますが、歳を重ねていくと出来る
治療法が限られてしまうので、子供の頃に
分かっていると治療の幅が広がります😃
子供の歯が抜けなくて少しでも不安に思う方は
歯医者さんにお気軽にご相談ください♫
歯科衛生士コラム16〜癒合歯〜
2019年3月1日
こんにちは⭐️歯科衛生士の吉田です。
今日は癒合歯についてお話します。うちの2歳の息子も癒合歯です!
癒合はとは、隣り合う二つの歯がくっついている状態で生えてきたものです。
発生頻度は、乳歯では2%〜3%、永久歯では0、3%
原因は、現在でもはっきりと分かっていません。なぜなら、全身疾患やウイルス感染のない健常児でも癒合歯は発生するからです。
癒合歯で問題となるのは、まず、結合部分(くっついている部分)が、線状に凹んでおり、そこが汚れやすく虫歯になりやすいことです。とくに内側は溝が深く、汚れ易くなおかつ外から見えにくいので注意して磨いてください。
また、乳歯の癒合歯の下にある永久歯(大人の歯)が生える時、癒合歯の根の部分が正常に吸収されずに、歯の交換期(生え変わりの時期)になっても抜けない場合があり、抜歯が必要になります。また、二本が一本になったため、スペースが不足し、歯並びにも影響します。したがって、歯科医院で定期的に虫歯予防や歯並びについて経過を観察しましょう✨